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閉店のお知らせ

ご縁をいただいた皆様へ

拝啓 時下ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

平素は格別のご高配を賜り、誠に有り難うございます。

さて早速ではございますが、大事なお知らせがございます。平成22年4月より営業して参りました当店を(当初は来年1月でしたが)本年12月を以て閉店することに致しました。理由は、事業継続性の問題です。

おかげさまで開業以来、現在までお客様は常に増加傾向で営業して参りました。問題はその増加分に対して製造が追いつかなくなり、パン職人の方を雇用しようと努力を重ねてきましたが、それは今日まで叶いませんでした。結果、日頃の長時間労働ならびに休業日を犠牲にする働き方を選択せざるを得なくなりました。お客様が日々増えて単純に喜んでいたのは最初の頃で、ここ4、5年は秋から春にかけて病気や怪我で臨時休業を繰り返しているように、将来に不安を覚えるようになっていきました。

パン職人の方を雇用さえできていれば問題は解決していたのですが、朝が早い仕事のため宮島へ住んでいただかねばならないことが、彼らにとって高いハードルとなりました。そこで、宮島の日常的な暮らしを知ってもらえれば、少しは移住してみたい気持ちが芽生えるかもしれないと、SNSやニューズレターを通じて6年間休むこと無く発信し続けました。消防団へ入団したり、町家通り会では新聞を仲間と共に作ったり、町内会はパン屋のある大和町だけでなく、住居のある胡町にも入会しているのは、そのためでもあります。それから広島県庁や廿日市市役所の移住・定住促進政策にも協力させていただきました。そんな努力を重ねながら、パン業界の友人知人に声をかけ、パン職人の方の募集を続けて参りました。しかしわかったことは、離島暮らしは私が考えている以上に容易なことではなかったことです。

皆様との絆から成長させていただいたパン屋なのに、こんなことになってしまうとは経営者として見通しが甘かったと言わざるを得ません。経営の失敗は失敗として反省すべきところは反省し、今後はそれを糧にして新しい環境でパン職人を続けたいと思います。

最後になりますが、特に宮島の皆様には、島の外からやって来た家族を、パン屋を温かく見守り、そして支え続けて下さって、本当に感謝申し上げます。「人通りがないあんな場所で商売ができるわけがない」と宮島へやって来たばかりの頃はずっと言われ続けました。しかし同時に、心配してくれて島外に暮らすご家族や友人にお声がけ下さいました。おかげさまで「あんな場所」でも、今となっては皮肉ですが、たくさんのお客様に恵まれるまでのパン屋に成長させてもらえました。パン屋としては宮島を離れることにはなりますが、知り合ったご縁をこれからも大切にさせていただきたく思います。本来であればお会いして感謝の気持ちをお伝えしなくてはならないところですが、先ずは書面にてご挨拶に代えさせていただきます。

                                          敬具

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