
金のカツサンド
その美味しさの秘密とは。

幻の瀬戸もみじ豚
生産者が4人だけで、広島特産「牡蠣」の殻を食べさせて育てた幻の豚です。そのフィレとロースの2種類をカツにしてサンドしています。
この瀬戸もみじ豚は、近所にある「菊貞」さんから仕入れています。

自家製ソース
広島名物「お好みソース」に、ウスターソースやオイスターソースを混ぜて寝かせ、仕上げに宮島はちみつやすりおろしリンゴを加え、最後に金胡麻をたっぷり振りかけています。
ほんのり甘くまろやかなソースは、カツと食パンに合うと思います。

自家製パン粉
10日間仕込みの、薪窯で焼くおひさまパンで、ロース用の白いパン粉とフィレ用の茶色いパン粉の2種類を作っています。カツにまぶしたら揚げずにノンフライで仕上げています。だからヘルシー!
金のカツサンド物語
金のカツサンドを作るときに語らずにいられないのは、近所の肉の菊貞さんです。
地元の肉を使ってカツサンドを作りたいと探していたら、瀬戸もみじ豚という広島でしか生産されていない豚を見つけました。
この豚は、広島特産の牡蠣の殻を飼料に育てられています。
体調を整える効果があると言われているミネラルが豊富な餌なので、健康に育ちやすいそうなんですね。
おひさまパン工房では、本来であれば捨てられるはずだった間伐材や建築資材の端材、洋酒を漬けておいた古い樽などを貰い受けて燃料にしています。
もらう方も捨てる方もハッピーな関係を築いているんですね。
牡蠣の殻も同じように使われなければゴミになっていたでしょうから、なんだかうちと似ていて、今でいうSDGsの一環としてぜひ使いたいと思いました。
調べてみると幻と言われるだけあって市場にはほとんど出回っておらず、たまたま見つけた近所の肉の菊貞さんが取り扱われていることを知りました。
卸してもらえないか飛び込みで相談すると、即決でOKをいただくことができました。
菊貞さんがすごいのは、仕入れに行くたびに食肉加工の証明書を必ずつけてくれるところです。
それには、生産者が誰で、いつどこで加工されて、誰が運んで販売しているかがきちんと明記されています。
だから僕のお客さまから問い合わせがあったときに、きちんとトレースできるようになっています。
使わせていただく立場のものとして、とても安心です。
ご主人も若旦那さんも、皆さんいつも明るく出迎えてくれて、目標とさせていただているお店の1つになっています。
そんな瀬戸もみじ豚で作る金のカツサンドが今の形になったのは、最初に商品化してから3年以上たってからです。
それまで毎日のように味を変えてきました。
肉を2種類使っているのに、見た目ではどっちがどっちなのかわからないとパン粉の加工方法を変えたのが始まりでした。
油で揚げていないのでロースは焼くと硬くなりやすいため、ミンチにしてメンチカツにしたり、薄く切ったり、細かくしたり、色々試しましたが、薄くスライスしたものを巻いて畳んでミルフィーユにしました。
これで柔らかく肉汁を蓄えたまま焼きあがるようになりました。
それからソース。
ソースが辛く酸っぱいのがずっと気になっていて、お客さまからも酸味が強いとずっと言われ続けていました。
フルーツが多いウスターソースを使うといいと言われれば加え、お好みソースの濃い甘みもいいぞと聞けばそれも加え、旨味はオイスターソースでまとめているとテレビで言えばそれも使い、YouTubeですりおろしりんごを加えると自然な甘みになるとシェフが言えば足し、まろやかな酸味はやっぱりケチャップと聞けば混ぜました。
最終的に宮島のはちみつを加えて、やっとひと段落を迎えました。
甘味だけでもいろんな種類があって、こんなに味わいが違ってくるなんて驚きというか疲れました。
でも自信を持っておすすめできる味になりました。
まだ終わりじゃないです。
せっかくソースが出来上がったのに、カツにたっぷりつけると下に垂れ落ちてしまって味が薄まる問題が発生。
だったらとパンは切らずにカツを包むように挟むことにして、ソースを一滴も無駄にしないで済むようになりました。
こんな金のカツサンド、食べてみたくありませんか。
ただし、その時にまた改良していたらごめんなさい。
お惣菜も美味しい菊貞さんのホームページはこちら