top of page

「新宿伊勢丹本店英国展2025」の舞台裏を公開!vol.3

  • 執筆者の写真: 直 野村
    直 野村
  • 3月13日
  • 読了時間: 4分

更新日:4月6日




今回は第3回で、計画を作成したところからのお話です。



キャッチボール


企画商品の写真や種類の提出を終えてしばらくすると、仮のホームページに写真と文章を掲載されたものが画像として送られてきます。


商品名、値段、数量、商品説明、写真などなど、細かくチェックして、修正が必要であればその箇所をマークして返信します。


だいたいこれをバイヤーとの間で2、3回キャッチボールを繰り返します。


前回も書いたようにバラブリスとかチェルシーバンズとか、作ったことないくせに手を挙げてまさか企画に通ったりすると、書くことが多くなって自分の首をどんどん絞めることになります。



あれもこれも勉強


そんな大変な作業ですが、2つ良いことがあります。


1つめはチェックが厳しいこと。


バイヤーは三越や伊勢丹で販売するような一流の商品を日常的に扱っているため、どういう表現にすればお客様にもっと響くかということを熟知されています。


ノムさんのように、あれも言いたい、これも言いたい、と饒舌な長ったらしい文章を書くと、文字数はぐっと少なくなっても伝わる文章になって差し戻されてきます。


それを読むだけで勉強になるし、広島へ帰って来てからPOPにそれを採用したりと、一石二鳥にも三鳥にもなります。


2つめは知らない英国菓子や英国料理を知ることができること。


仮のホームページ画像には、他店さんの提案商品も掲載されています。


写真の撮り方とか、説明とかも勉強になりますが、やっぱり見たことも聞いたこともないメニューを知ることができるのは、何物にも代えがたい感動があります。


これを読んでいるみなさんには申し訳ないのですが、ノムさんはこれを見て英国展で現物を見た方がいいものをチェックさせてもらっています。


実際に見ると大きさとか、売り方とか、どんな人が買っているとか、がわかりますし、あとお互いに忙しくて難しいんですけどお店の人に思い切って話を聞いたりもします。


「えーっ?」と思われるかもしれませんが、英国展に出る出展者さんたちは横のつながりがすごいです。


常連のかたはみんな知ってる感じです。


仲がいいから物の貸し借りに始まり、レシピとか、仕入れ先とか、いろいろ教えてくれます。


もちろん、誰でも彼でもではないでしょうから、朝の挨拶を自分からするとか笑顔を絶やさないとか、普段からきちんとしておくことが、広島の田舎から出展する価値を何倍にもしてくれると思っています。



いよいよ製造計画づくり


広告掲載商品を含む、全体の出品する商品のリストを決めたら、何をどれだけ作るかを決めていきます。


その際、当日に会場まで車で運べる関東近隣のお店さんとは違い、出張で行く地方からの出展者は交通費、宿泊費、滞在費、商品の配送費がかかるため、そのコストも加味して検討を重ねます。


事前情報として「伊勢丹の場合は若い人も多い」と聞いておりましたので、お買い求めしやすい価格帯のものを中心にして、あとはOHISAMAの代表的な商品を選びました。


数量については去年の出展経験から算出しました。


「せっかく作ったのに余るといやだなあ」と思いつつ、三越伊勢丹さんから場所をお借りしていると考えれば、欠品して売り上げがゼロの状態が続くことはやはり問題です。


そもそも広島から出かけていく時点で、手元にはお金はそんなに残らないので、お店としては三越伊勢丹さんの予算に貢献しつつ、個人的には英国菓子職人の友達をたくさん作りつつ、お客様としっかりふれあうことを目的にして、余ることはあんまり考えずにしっかり作って持って行くことにしました。


そして搬入可能日から逆算して、消費期限の長い商品から作り始めていく計画を立て、2月10日から2週間休みなく作り続けたのでありました。


もちろん、失敗して作り直すアクシデントを考慮して、予備日もちゃんと今回は設けました。


今日も最後まで読んでくださってありがとうございました。


次回は製造から荷造り、そして上京するまでをお話していきます。



書いている人



ノムさん

広島生まれ広島育ち

宮島でパン屋を創業し、現在は廿日市で英国菓子屋をやっています。

趣味はガーデニングとサッカー観戦です。


Comments


bottom of page