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執筆者の写真直 野村

ショートブレッドペチコート

昨日はイギリスを旅してきたばかりの男性サラリーマンの方が一人で来店されました。


うちは99%以上が女性客なので、とても珍しいことです。


会計をしていると、「イギリスを旅した時に食べたスコーンが美味しくて、検索してきました」とスコーンやクロテッドクリームをお買い上げになられました。


ネットの時代なのにわざわざ訪ねてきてくださるなんて、しかも旅の話まで聞かせてくれるなんて嬉しいですね。


この仕事の1番のやりがいは、お客様との何気ない会話、だけど豊かな気持ちになれるところでしょうか。



さて今日は、スコーンとウェルシュケーキに続いて取り組んだ英国菓子、ショートブレッドのお話です。


ペチコートは下着のことで、それをモチーフにした伝統的なお菓子の形です。





ペチコートの形にするには


この形をどうやって作っていくかというと、まず円形に生地を伸ばします。


指でひだを作り終えたら8等分します。


首周りを丸くするため、丸い型でカットします。


小さな丸い型があれば、円形の時に売り抜いてしまう方法もあります。


あいにく工房に持ち合わせていなかったので、今も8等分してからカットしています。


最後に、爪楊枝や竹串、あと箸の先でもいいんですが、3箇所ほど穴を開けます。


これで成形は終わりです。


ほろほろとした食感に仕上げるため、低温で比較的長時間焼きます。


高温で焼くとサクサクとかパリパリの食感になってしまうからです。





ショートブレッド失敗あるある


こう書くと、「チョー簡単じゃん!」とお思いになられるかもしれません。


僕もきっかけはそうでした。


正直に言って、材料が少なくて済む上、成形に手間も掛からなそうだったから選びました。


でもやっぱり落とし穴が、、、。



生地づくりが難しい


スコーンは捏ねれば捏ねるほど生地がしまったり、グルテンが増えて決着力が強くなって膨らみにくくなります。


だから、仕込んだ生地は全部使い切れるような形に成形するか、万が一余った場合は少量であれば次の仕込みで混ぜたりします。


とまあ、生地をしっかり捏ねることに罪悪感すら感じてしまうようになっているので、このショートブレッドもなるべく捏ねずに作りました。


すると指でスカートのひだを作る時に形が崩れたり、焼き上げた時に大きく膨らんでしまってひだの形やボタンの穴が消滅してしまったんです。


最初は何のことかさっぱりわかりませんでしたが、失敗を重ねるうちにスコーンとは違ってしっかりと捏ねた方がいいことに気がつきました。



成形も実は(ノムさんには)難しい


慣れないと麺棒でまん丸に伸ばすのは難しいです。


そこで考えたのが底が取れるケーキの丸い型です。


だいたいの大きさまで伸ばしたら、底を取った型をひっくり返して生地の上に被せます。


そこの開いたところから指を入れて、生地を押さえて隙間を埋めます。


続けて、スカートのひだを作ります。


指で押さえても力で割れたり円の形が崩れないので、底の取れるケーキ型をお持ちの方はお試しになられてはいかがでしょうか。



美味しい召し上がり方





絶対ではないんですが、焼き菓子は温めるとやっぱり美味しいです。


トーストすると風味が良くなって、得した気分になれます。


グラニュー糖が落ちてトースターが汚れないよう、アルミホイルに包んで温めるといいです。


素朴な味わいのお菓子なので紅茶はストレートでもミルクティーでも合います。


今の季節ならチャイもいいですね。



書いている人




ノムさん

広島生まれの広島育ち

趣味はサッカー番組を見ることと、ガーデニング


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