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日本橋三越英国展2026 #7

執筆者の写真: 直 野村
直 野村
8月29日
読了時間: 7分

このブログは、地方にあるOHISAMAが日本橋三越英国展2026へ招待されてから出展するまでのリアルなお話をします。


出展者は準備がみーんな大変なのですが、東京から離れれば離れるほど苦労は増えるので、地方からの出展者さん達を応援してもらえたらと思って書いています。


と同時に、英国展は関わる人たちがみんなで盛り上げる大人の文化祭ですから、そういう気分になれる情報をお伝えしていこうとも考えています。



はじめに


今から3ヶ月前、新宿伊勢丹英国展の興奮冷めやらぬ4月に、日本橋三越英国展へ招待いただきました。


生粋の日本人で英国にルーツがないこんなノムさんですが、有り難いことに3回目の招待となります。


1年目は商品のお引渡しを何度も間違えて代わりに県外(都外ですね)まで配達していただいたり、お釣りを間違えて閉店後のレジ締め作業の手間を取らせたり、社員の皆さんには本当にお世話になりました。


もし反対の立場だったら、とっくの昔に出禁にしています。


辛抱強く我慢して招待してくださったおかげで、ちょっとずつお客様が増えて今では東京へ行くのが楽しくなっています。


今年は8月18日(火)から21日(金)までの平日に4日間出展させていただきます。


お近くに来られる機会がございましたら、ぜひ遊びにいらして下さい。


今回も「よーけ(広島弁でたくさんの意)作ってくるOHISAMA」の期待に応えて、それまで見たことも食べたこともないものなのに、ダメもとで提出した企画商品が採用されてしまったので作らざるをえなくなり、試作してみたらとても美味しくて「前世は英国人だったのかも」と自画自賛したお菓子と料理をお持ちします。


お楽しみに。



初日


8月18日(火)に初日を迎えました。


MI+カード会員様限定の日で平日の火曜日なので、ご来店人数が多いのか少ないのかさっぱり見当がつきません。


予想としては土日は休みの人が多いはずだから、火曜日は比較的少ないと思っていました。


ただ、9時45分に開店するとベルトパーテーションで仕切られたブースの前はすぐに人でいっぱいになりました。


見慣れたお顔もあって、緊張が和らぎました。


朝礼で今年は出展者数を絞って通路を広くとったり、アプリで時間帯別に入場制限を行ったりしているとの知らせがありました。


目的はお客様に少しでもゆったりと気持ちよくお買い回りしてもらうことなんだそうです。


でもそんなことをしたらお客様が減るから三越伊勢丹さんは困るんじゃないかと、思ってしまいましたがはたして。



お隣の中山さん


三越伊勢丹の社員さんがレジを担当してくださったおかげで、いつもの一緒に働いていて超楽しいマネキンさんには販売に入ってもらいました。


そのおかげで余裕ができて、お隣のブースの中山さんのスコーンづくりをまじまじと見させてもらったり、質問する機会もいただくことができました。


英国からやってきた職人さん達は、なんとナイフでスコーン生地を混ぜたり、小さなヘラで混ぜたり、粉と水分が完全に混ざりあわないよう「練り過ぎない」ことに神経を注がれているようでした。


世界は広いですね。


型抜き前に麺棒で生地の厚みを均等にする作業にしても、粉気が残るようにふんわりと軽く延ばしては方向を変え、を繰り返されていました。


レシピ本や動画でよく紹介されている、「折り重ねる」ことはされていませんでした。


手間はかかりますが、生地の上と下の密度が均一に保たれますし、焼成前に無駄に水分とベーキングパウダーが混ざりません。


ベーキングパウダーは水分と触れ合うと、低温でもガスを発生し始めます。


つまり膨張する力が失われます。


そして生地を捏ねれば捏ねるほど、生地同士が決着して膨らむのを邪魔します。


英国展はとんでもない来場者なのでたくさんのスコーンを早く大量に作りたいはずなのに、手間と時間をかける中山さんと英国人職人の姿勢にいたく感動しました。


ノムさんのような英国菓子づくりの経験が浅い出展者が英国展に出展する恩恵は、こういうところにもあるんですよね。



出会い


英国展ではお客様とだけでなく、東京に会社のあるお取引先様がわざわざ挨拶に来てくれることもありました。


お世話になっている派遣会社の方もお見えになられて、メールの文面から「良い人なんだろうなあ」と思っていたら会うとやっぱりとんでもなく良い人でした。


普段、メールでしかやり取りしたことしかない三越伊勢丹のオンラインストア担当者の方も来てくださいました。


なかには部署が変わっても来てくれた方もおられました。


いち地方出展者に対してここまでするなんて、そりゃあ三越伊勢丹さんが日本一になりますよね。



レジ担当


三越伊勢丹さんはレジ担当と言ってもお会計だけでなく、接客もしてくださいますし、呼び込みだってしてくださいます。


人の流れを見てパーテーションを移動させてくれたりもしました。


ご存知の方も多いと思いますが、ノムさんの欠品騒動で暇になった最終日には、新しくなったレジシステムの講習までして下さいました。


実は英国展が始まるまでレジを終日してもらえることを知らなくて、新しいレジシステムの操作動画を見てもちんぷんかんぷんなノムさんは緊張で一睡もせずに初日を迎えていたくらいなので、本当に助かりました(たぶん、伊勢丹英国展は自分で操作するのが基本ルールなので)。


レジといえば、ウルトラCを連発してくださるマネキンさんが、「こっちの方がわかりやすいよ」とレジ操作一覧表のコピーを家から持って来てくれました。


OHISAMAの半分は、こういった皆さんで出来ています。



欠品


このブログは出展者さんもたくさん読んでくれているようなので、恥さらしではありますが触れておきますね。


3日の午後、ケーキや焼き菓子の一部が完売したり品薄になりました。


原因はノムさんの家族への伝え方が悪かったコミュニケーションミス。


すぐにバイヤーへ報告しました。


バイヤーはその場でマネージャーへ報告。


「お客様との約束(各日〇個用意)が守れないのは問題」と厳重に注意されました。


ホテルに帰ってから4日の最終日にどう行動すべきかを家族会議。


まずInstagramとXを通じて、謝罪文を発信することを決めました。


それからブースの前や会場に掲示するための謝罪文も用意することにしました。


PC上で作成してコンビニのネットプリントサービスを利用することを考えましたが、ダメもとで紙をもらえないかとホテルに聞いてみたら、いろんなサイズの紙を用意してくれました。


これは嬉しかった。


ロビーのテーブルで手書きし、遠くからでも見えるようにブースの前に吊るしました。


それを見た三越伊勢丹さんがコピーして、中継点や階段に掲示してくださいました。


マネージャーに昨晩から行ってきたことを報告し、現場を確認してもらいました。


フロアの英国展責任者の方にも報告をすると、「レジを担当した社員たちがOHISAMAさんの接客はピカイチとみんな言ってました」と欠品とは全く関係ない話をしてくれて緊張がほぐれ、涙が出そうになりました。


掲示物のご案内や社員さんを増員して対応してくださったおかげで大きな混乱もなく(といってもがっかりさせてしまって本当に申し訳ありませんでした)、ノムさんの英国展は終わりました。


あとで聞きましたが、掲示物をご覧になったお客様が列に並ばれようとしたお客様に、次々と声をかけてくださったそうです。


撤収作業中に三越伊勢丹の社員の方から、「SNSで今回のことを周知してくださった投稿やコメントを読みましたけど、良いお客様がほんとに多いんですね」と声をかけていただきました。


そして、「10月の京都伊勢丹英国展と、来年の新宿伊勢丹英国展もよろしくお願いします」

とお声がけいただきました。


お客様との約束を守ることができなかったのに、最後はたくさんのお客様に助けていただく形となってしまいました。


この場をお借りして、ご来店いただいた皆さま、ご来店いただけなくてもSNSを拡散してくださった皆さま、温かい言葉をかけてくださった皆さま、三越伊勢丹の社員の皆さま、販売・レジを担当してくださった皆さま、本当に、本当にありがとうございました。


こうして長い長い夏の一日が終わり、ホテルのフロントの皆さんにお届けするお菓子を持って日本橋三越本店を後にしたのでありました。

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