先週、去年の振り返りと同時に今年の抱負を述べました。
その中の1つ、英国菓子をもっと深掘りしていくと宣言しました。
有言実行とはいえ、会社員時代にロンドンに24時間だけ滞在したことがあるくらいで、彼の地のことは全然知りません。
それになぜかランチが韓国料理のキンパ(巻き寿司)、、、。
今思えば、あの時なんでティールーム巡りをしておかなかったんだろうと残念でなりません(出張だってば)。
そんなわけで年末年始は英国菓子の本を読み漁り、いくつか焼いてみました。

これは超有名な「ヴィクトリアサンドイッチケーキ」です。
英国菓子といえば「スコーン」か、このケーキを指すくらいメジャーなスイーツです。
19世紀にヴィクトリア女王が好んで召し上がっておられたようです。
サンドイッチというように、間にジャムとかバタークリーム、あるいは生クリームなんかを挟むそうです。

ケーキはパンと比較して、短い時間で作れるのが良い点です。
僕の作る食パンは、酵母を起こして、発酵させて、なんやらかんやら自然に委ねる部分が多く、1週間以上かかってしまいます。
ケーキを作っているだけで人生、なんだか得した気分になります。
でも、神様は怠惰で軽率な人間をちゃんと見てます。
粉類を篩い忘れたら膨らまない、中央部もしっかり冷やさないとジャムやバタークリームが溶けてスポンジに消えたり、溢れて見栄えが悪くなります。
もう3台はすでにダメにしました。
そう、ケーキは手順をしっかり守って、手間暇をかけないといけないんです。
ケーキの神様、ごめんなさい。
続いて「ベイクウェルタルト」です。

イギリスのベイクウェルという町で、1820年代に誕生したことからその名前がつけられました。
そんな歴史的なスイーツを初めて作るのに、レシピを無視してスコーン生地でタルト部分を作ったら膨れすぎて大爆発。
しかも中のフィリングが生焼け。
僕のは18cmのタルト型なのに、神様のレシピは22cmのもの。
ちゃんとしたタルト生地をこさえていたとしても、ちゃんと失敗していたに違いありません。
2回目は、面積や体積の計算をきちんとしました。
そんな計算、中学生の時以来でしたが、完成したタルトを見たら計算が合っていたことを確信しました。

ケーキの神様、もう二度と変なことはしません。
明日は、「アップルクランブルケーキ」に挑戦します。
変なことをしなくても失敗する気がしてなりません。
書いている人

ノムさん
広島生まれの広島育ち
趣味はサッカー番組を見ることと、ガーデニング
宮島でパン屋をしていました。
世話好きな近所の方や良いお客さまにたくさん恵まれたものの、観光客が増え始めた頃から激務で怪我や体調を崩すことが増えて已む無く閉店。
縁あって今の廿日市へ移転して来ました。
ところがレストラン、カフェ、ベーカリーとやることなすこと全部失敗。
借金が嵩み、倒産が現実味を帯びてきた頃に原点回帰して、薪窯で焼くことを大切にし、食パンだけを焼き始めたら、やっと好転し始めました。
そんなわけで座右の銘は原点回帰です。
困った時や迷った時には、創業1日目、さらに遡って創業しようと思った日の気持ちを思い出すようにしています。
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