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日本橋三越英国展2025 その⑧

  • 執筆者の写真: 直 野村
    直 野村
  • 9月3日
  • 読了時間: 6分


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日本橋三越英国展2024と新宿伊勢丹英国展2025を経て、日本橋三越英国展に今年もまたお声をかけてもらいました。


PART1は8月19日(火)スタートで、ノムさんのOHISAMAはその後半23日(土)から25日(月)まで3日間の出展予定です。


出展までの舞台裏を描くことで、みなさんが英国展をもっと楽しんでもらえたらなと思って、このブログを書いていきます。


英国展に来られた時、「あのブログを書いてたOHISAMAか」と気付いてもらえたら嬉しいです。


今日は上京した日のことを紹介します。



いよいよ上京


英国展用の商品を日本橋三越さんへ向けて発送し、もうあとは神頼みと、近所の速谷神社へお参りに行きました。


その足でご先祖様のお墓参りにも行ってきました。


出発する前日には、まさかの台風が今年も九州の南に発生しましたが、温帯低気圧になって消える幸運がありましたから、祈りが通じたんでしょうね。


去年はジグザグ台風のせいで、ホテルや新幹線の予約を取り直すために出発直前までバタバタしたのが今ではいい思い出で、今年は気持ちに余裕がありました。


地方からの出展者あるあるなんですけど、夏場は天候による交通事情への影響が実際に起こりうるので、予定をすぐに変更できるよう様々な交通手段やホテルについて事前に情報を把握しておいた方がいいです。


OHISAMAから山口県の岩国空港までは一般道を車で走って45分。


朝早いと渋滞がないですし、ひろしま県西部からやまぐち方面は信号機の間隔が比較的長く、快適そのものです。


岩国空港へ到着し、保安検査場を抜けて離陸するまでOHISAMAの玄関を出てから2時間です。


ありがとう、岩国空港。



会場を下見しなくてはいけない理由


羽田空港からホテルへ直行し、荷物だけ預けたらすぐ下見に日本橋三越へ行きました。


閉店後から始まる設営時間に合わせて行けばいいと思うかもしれませんが、それだと慌てることになります。


会場についてまず確認しなくてはいけないことは、次の3つです。


・事前ミーティング時間と場所の確認

・送った荷物の場所の確認

・ブースの位置の確認


まず、窓口になってくれているバイヤーさんを探し、事前ミーティング時間と場所を確認することです。


設営と営業時、そして撤収時のルールについて指導があるのと、会期後に提出しなければならない書類ももらうため、出席はマストです。


なんて言いながらミーティング会場がわからなくなって迷子になり、「そこ動かないでください」とバイヤーに迎えに来てもらったので、偉そうなことは言えませんが。



続いて、商品が届いているかどうかのチェックも大事な作業です。


三越伊勢丹さんの配慮で、常温品は1つの大きなカーゴに、しかも会場と同じフロアに保管して下さっていたのでこれは大変助かりました。


去年はバラバラと日にちをまたいで発送していたため、別の階のいろいろな部屋に収納されていて、英国展が始まる前から足腰をやられてノムおじいちゃんには大変でした。


冷凍品や冷蔵品は屋上のプレハブ式の冷凍庫や冷蔵庫に保管されてあります。


今回は1度にまとめて発送していたこともあり、2つのプレハブに綺麗に分けて保管して下さっていました。


たくさんの荷物に埋もれていてもすぐに見つけられるよう、目印になる赤いガムテープを貼っていましたけど、考えることはみんな同じ。


ガムテープの色に赤色が一番多いのには思わず笑ってしまいました。



それから最後。


ブースの場所を確認するのは当たり前と言えば当たり前ですが、荷物をどう運んだら早いとか、商品や荷物をどう収納するかのシミュレーションを行っておくと、それだけでも時間がかなり節約できます。


お客様はこっちから来てこう帰られるのか、とそれを知っておくだけでもブースの内側に設置するテープやケーキを入れる箱などの備品について、効率のいい配置ができるようになります。



やっぱり日本橋三越は日本橋三越だった


この日は設営時間までちょっとあったのと、朝から歩き疲れて少し休みたかったので呉服フロアーまで下りていき、目の前が吹き抜けになった椅子で休んでいました。


20分くらいゆっくりしていると閉店間近をお知らせするチャイムが鳴り始め、「よっこいしょ」と立ち上がるとやばい光景が目の前に広がっていました。


なんとフロアにいる三越伊勢丹のみなさん全員がお店の前に立って、頭を下げていらっしゃったんです、、、。


全員です。


お帰りのお客様が目の前を通ると、ひとりひとりに今まで見たこともない美しいお辞儀をされながら挨拶をされていました。


吹き抜けでしたので階下のお店の様子を見ると、それはそれはもう圧巻の景色です。


350年の歴史ってこういうことなのねと感動しつつ、ここからどうやって挨拶をされずに7階の会場に戻るシミュレーションで頭がいっぱいになりました。


呉服フロアーですから冷やかしのお客様なんて誰もおらず、婦人画報や家庭画報から出てきたような服を着た人たちばかり。


ノムさんなんて、白いTシャツに黒のジーパンで、肩にはムーミンのリトルミイがプリントされた赤のエコバッグ、、、。


休んでいた椅子からエスカレーターまで、誰にも気づかれずにたどり着けるような抜け道はどこにもありません。


覚悟を決めてエスカレーターまで向かっていると、「本日はありがとうございました」と何人もの方に深々とお辞儀をされました。


そのときばかりは自分の服装のことは忘れて、ほんとうに気持ち良くなりました。


そして閉店を知らせるチャイムと館内放送の中、「上り」のエスカレーターに乗っていざ会場入り。


恐ろしくてよう振り返れませんでしたが、「下り」ではなく「上り」のエスカレーターに乗って消えていくノムさんを、みなさんはどういう顔でお見送りしてくれてたのでしょうか。



いざ設営


去年は終電でホテルに帰らなくてはならなかったほど、設営に時間を要しました。


今年は作業時間が22時までと決まっていたのと、前の方が撤収完了するまで作業を開始できなかったり、冷蔵ショーケースが搬入されるまで待たないといけなかったりと、「終わったらラッキー」くらいの軽い気持ちでやったのがよかったのか、ほぼほぼ目標の準備を終えることが出来ました。


周りを見渡すと、店内で調理して出来立てを提供するスタイルのBritish Puddingの砂古さん達やThree Tiersの新宅さんと一ノ木さんは、まだ仕込みを続けておられました。


同じことをしていてはダメだとわかってはいても、その姿勢や情熱は眩しすぎます。



書いている人


ノムさん


広島県廿日市市で「英国菓子と紅茶のある暮らしOHISAMA」で英国生まれの古いお菓子を手づくりしたり、英国製の紅茶を楽しんでもらうお店をしています。


◆SUNDAY MARKET(オンラインストア)

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